前述の通り、Coffee豆:アラビカ種の原産地はエチオピアである事は有名で間違いありません。
ただ『コーヒー』という言葉の語源となると判然としません。
ここでは最も認知度が高い2つの説をご説明いたします。

①『エチオピア起源説』
アラビカ種発祥の地であるエチオピアの西南部の地方名『Kaffa(カッファ)』に由来するという説があり、最も有名ですんなり受け入れ易い説ですが、裏付ける証拠は無く、断定はできません。

②『アラビア語起源説』
アラビア語でコーヒーを意味する『qahwa(カフア)』に由来するという説があります。

古代エチオピアでは、『コーヒー豆』=『(スペル不明)バン』と呼んでおり、エチオピアからアラブにコーヒー豆が伝わる時点では、『バン』が由来となるはずで、『qahwa(カフア)』の由来は『Kaffa(カッファ)』ではないというのがその理由です。

さらに古代アラビア語では、『qahwa(カフア)』とは『ワインや香りのするお酒』を意味しており、お酒を飲むことはタブーとされていたイスラム教では、興奮作用を持つカフェインを含むコーヒーを、お酒の代用品として飲用し、カフェインがアルコールと同類と見なされており、中世のアラブ地域ではたびたびコーヒー禁止令が出されていたという文献も存在すると肉付けています。

こちらの方は学問的・文学的で、語源としては納得させられる面も多々ございますが、推測に基づく部分も多く断定できるまでには至っていません。

『コーヒー』の語源は断定できないというのが468 SiMBA Coffee での結論となりますが、前述の通り『コーヒー』は当時のトルコ(オスマン帝国):コンスタンチノープルからイタリアへ、更に世界へと広がった事は間違いないようです。その過程で各国での『コーヒー』の呼び方は様々に変化していったようです。

  • トルコ 語:『Kahve(カフヴェ)』
  • イタリア語:『caffè(カッフェ)』
  • フランス語:『café(カフェ)』
  • ドイツ 語:『Kaffee(カッフェー)』
  • 英   語:『coffee(コーヒー)』
  • 日 本 語:『珈琲(コーヒー)』

『コーヒー』は、江戸時代にオランダからもたらされた際のオランダ語『koffie(コーフィー)』に由来し、漢字で「珈琲」のほか「可否」「架非」「加非」「咖啡」などの字も当てられてきました。

「珈琲」は、津山藩医で蘭学者の宇田川榕菴(うだがわ ようあん)が考案し、自筆の蘭和対訳辞典に記載したのが、最初であると言われています。

『コーヒー』の語源、各国での呼び方を簡潔にまとめてみました。
よろしかったら参考になさってください。